【とにかく子どもの面倒をよく見る、大倉山藍田学舎学長からのメッセージ】『GW明けから夏期講習までの過ごし方について③』

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『GW明けから夏期講習までの過ごし方について①』

『GW明けから夏期講習までの過ごし方について②』

情報の置き換えと関連付け

次に情報の圧縮の例をあげて考えてみます。例えばこんな問題を出題されたとします。

『「サラリーマンのお父さん・専業主婦のお母さん・結婚している長女・未婚の長男・次女・長女の夫・その子ども」という二世帯同居の家族がいる。この家族構成を記憶せよ。』

こういった情報量の多いものを記憶するためには「似ているもの」に置き換える事です。
実はこの家族構成は「サザエさん」一家とまったく同じです。
それに気がつけば、大抵の人は無理に暗記する必要はないでしょう。
言うまでもなく、これは「サザエさん」を知らなければ成立しない方法です。
つまり、これまでの人生の中で自分が蓄えた知識の中に「似ているもの」があれば、様々なことが関連付けにより覚えやすくなります。

とかく様々な分野、教科の勉強を無駄な事であると思わず、まんべんなくアンテナを張って勉強する必要性はここにあります。
新しい事を学ぶ時も『要するに、あの法則と同じだ』と気付けば良いのですが、知識の蓄積を活用できるかどうかで差が出ます。
年齢と共にハードウェア的な記憶機能は低下しますが、『似ているもの』を意識するといった記憶のコツをつかんでいれば、伸びしろはあります。

情報の記憶は整理することから始まる。

以上のことから改めて考えると、「記憶する」ことは「整理する」作業と不可分です。
整理されていないものを覚えるのは非常に難しいものです。
自宅の台所のどこにフォークがあるかを覚えているのは、食器棚が整理されて、置き場所が決まっているからです。
よって、記憶したいものをどう記憶するかではなく『どう整理するか』を考えるべきです。
整理とは『分ける』事でそれが『解る』につながるのです。

整理する方法には、図や表にする、規則性を見つける(規則性をつくる)、置き換える、などがあります。
喩え話は『置き換え』です。喩え話が簡単にできるのは、頭の中が整理されているからです。
逆に言えば、人に説明するつもりで自分の頭を一度整理すれば、難しい話でもラクに覚えられるのではないでしょうか。
当然「覚えるもの」を絞り込んだ結果、丸暗記せざるをえないものも出てきます。
抜群に耳がいい「音声型」、一度見た風景は忘れない「映像型」など、人によって暗記の方法は異なる為、暗記法、記憶術の類に絶対はないでしょう。
また、自分に合わない記憶法を実践しているせいで効率が上がらず、『なんて自分は頭が悪いんだ』と思い込んでいる人もいると思います。
音声型・映像型・文字型など、自分のタイプを認識して、それに合った記憶法を選ぶようにしましょう。
誰かに勧められた方法は、その人に合ったやり方であるため、自分向きとは限りません。
そこに試行錯誤、工夫をこらし自分流を作り上げる必要性が出てきます。
その自分流を作り上げ磨く作業こそが、今皆が求められている記憶法の確立につながるでしょう。

『GW明けから夏期講習までの過ごし方について③』に続く

大倉山藍田学舎 学長 小野修一郎