【とにかく子どもの面倒をよく見る、大倉山藍田学舎学長からのメッセージ】『受験について必要な能力を考える【4】』

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『受験について必要な能力を考える【1】』 

『受験について必要な能力を考える【2】』

『受験について必要な能力を考える【3】』

有名一貫校や公立中学校へ進学した場合について各々に関して考えてきましたが、受験に求められる能力は一にもニにも得点力です。
入試において、どんな難題が解けても、数学が100点でも、総合得点が合格点数に満たなければ不合格となります。
「合格ライン以上の点数を取る」ことが必須条件となります。それが「得点力」です。

入試には「割り切る力」、いかに「点を取るか」という発想が必要となってきます。

成績上位の子供達は、この辺りが抜群に冴えています。彼らは最初から満点を狙わず「いかに合格点を取るか」に焦点を定めています。
受験で点を取るためには、ある程度の「テクニック」が必要です。そのテクニックがテストでは、高得点を取り合格するための勝因の大きな要素となります。しかし本来学力を測るはずの入試で、真の学力が評価されないという矛盾が生じてくるのです。

入試の矛盾である、偏差値至上主義で決められる入試制度ではそれに沿うしかないのが現実です。
得点力に関しては学力とは別にスキルの一部であると割り切り、受験勉強にのぞむことが良いと思います。
では、合格するために必要な「得点力」とは、一体どのようなものでしょうか。

それはズバリ「問題選別をする正しい眼」「時間管理能力」です。

「問題選別をする正しい眼」とは

 「問題選別をする正しい眼」については下記の3点の区別ができるかどうかだと考えます。

①:皆が得点できる問題=正答率の高い問題
②:解くことができれば、差がつくかもしれない問題=やや難問
③:超難問=皆も正解できない問題

大部分の学校の入試問題は、問題用紙の前半が①、後半の大問に②・③が配置されています。
当然、そこら中に罠がしかけられていて、
・前半の計算問題に相当ややこしい計算がある
・前半の小問群の中に、③のタイプの問題が交じっている
・ラストの大問の(2)が実はあっさり解ける
という事も多々あり、見極めの段階でそれらがサッと判断つきにくいという点です。
ここで大切なことは「食わず嫌いをなくす」「“割合の問題”は問題を見ただけ飛ばす」という意識を入試までに必ずクリアしておくべきです。

では、点の取りやすい・取りにくいの判断がつかない場合どうするか。 
これは、時間管理能力にも関わってきますが、一見簡単そうに見えてなかなか解けない場合は一度飛ばして後回しにすることです。
入試問題は、見直しの時間も考えるとかなり急いで解く必要があります。他の問題を一通り見た上で、“一見簡単そうだけど飛ばした問題”に戻ると、案外解けたりするものです。それでも解けなければ、その問題は諦めて、解いた問題の見直しに徹する事です。

受験における時間管理能力

そもそも、なぜ問題選別する正しい眼が必要であるかと言いうと、入試には「制限時間」があるからです。
この「制限時間」に対応しなければいけないからこそ「時間管理能力」は必須です。

志望校の過去問題を解く過程で「後でじっくり向き合ってみたら自力で解けた」「時間をかければ解ける」というのは、
理解度を測る・傾向を知る上では有効ですが、残念ながら合格はできません。
「制限時間内に問題を解くこと」が必須だからです。
前述した通り、成績上位者は「点を取れる問題を効率よく得点していく」ことに長けています。
だからこそ、合格するために、時間をかければ解ける問題は「捨てる」べきです。

過去問を解くにあたって、必ず時間配分を考えて取り組む事をおすすめします。
まず過去問を解き始める前に、全体の時間配分を必ず考えます。
制限時間が50分であれば、見直しの時間として10分は確保したいので、40分で全問題を解く前提で1問あたりの使える時間を算出します。
最初は時間感覚がつかみにくいはずし時間に気を取られてしまいがちです。1問3分と設定したらしっかり3分測ります。
問題によって「1分で解けた」「もう3分!?」と感じ方は様々でしょう。
しかし慣れてくると「すぐに解けたから、2分位の貯金ができた。時間のかかる問題にこの時間をまわそう」「4分位かけてしまっているから一旦飛ばそう」と判断できるようになります。

受験能力を磨くためには、様々な試行錯誤と擬似体験が必要となってきます。
受験に正解はありません。ああすればよかった、こうすればよかったといったことを必ず思います。
ですから悔いを残さないように、正しい情報を得るための正しい努力をするべきです。
そして、目標に向かって自分自身と戦って欲しいものです。その先に、必ず合格を問うゴールが見えるはずです。

大倉山藍田学舎 学長 小野修一郎

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