【とにかく子どもの面倒をよく見る、大倉山藍田学舎学長からのメッセージ】『受験について必要な能力を考える【3】』

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『受験について必要な能力を考える【1】』 

『受験について必要な能力を考える【2】』

前回のブログでは「受験とは何なのか」と「受験後に停滞しないための方法」を書いてきました。
今回は「有名一貫校に進学した場合」と「公立中学・カリキュラムが楽な私立中学に進学した場合」について書いていきたいと思います。

有名一貫校に進学した場合

有名一貫校の多く子供達は、東大を含む国公立や医学部受験のために中1から有名進学塾に通い始めます。
中学校受験では成功した有名私立一貫校の子供達でも成績下位3分の1ほどは、中学2年程度の内容で躓き伸び悩んでいるのが実状です。
このまま学年が上がってしまうと、浪人したとしても余程のことがない限り一流大学に合格するのは難しくなります

一貫校で進度が速い場合、学校のカリキュラムについていけないこともありえますが、一番の対処法は「急がば回れ」です。
出来ない時はまず『基礎』に戻ることが大切です。出来ないときほど「難しい問題を問いて今までの分を挽回しよう」と考えますが、この考えは非常に危険です。仮に難問をいくら覚えたとしても、基本処理能力が身についていなければ問題の形が変わると解くことは出来ないので停滞し続けるだけです。
また一見順調に見えたとしても、中学での基礎が抜けていると高校2年生ぐらいから成績が頭打ちになってしまいます。
『基礎』が出来ずに『応用』ができる訳がないのです。
想像してみてください。
『基礎が無い家は建てた後どうなると思いますか?」

勿論「基礎」が重要なのは英語や数学以外でも同様に言えます。
例えば日本史・世界史でも、中学の歴史の範囲をしっかりやってアウトラインを形成しておけば高校で膨大な暗記事項が襲ってきても、基本的な時代や事件の枠組みにきちんと整理して収めることができます。
従って一部進学校で見られる「中学と高校の歴史をまとめて扱う」ような手法は必ずしも効果的とは言えません。
このカリキュラムが使われている時は注意して勉強していくことがが必要です。

躓いた・困った・進まない時程『まずは一旦焦らずに自身が躓いた基本に立ち返ること、原点回帰すること』が望ましいでしょう。

公立中学・カリキュラムが楽な私立中学に進学した場合

まず中学1年生の間は決して無理をして先取りで勉強をしようとせずに、
「教科書レベルの基本問題や学校でくれたプリントをしっかり進めて、定期試験で好成績をおさめること」を最優先にすることです。

中3までの時期は、数式処理や英語構文の把握など大学受験に向けて絶対に欠かすことのできない基礎学力を養成する時期です。
公立学校のカリキュラムに相当する内容をしっかりと消化することが重要で、高校受験でも無理してはいけません。
あまり目立ちませんが、「高校受験で燃え尽きる」という場合もあるのです。
中学生の時に無理をして難問ばかりやっていると、とりあえず高2までは模試で名前が載ったりして順調に見えることもあるのですが、一番肝心な高3の後半で基礎の欠落から成績の伸びが止まったりします。

中学課程の基礎は想像以上に重要です。
先取りで内容が進んでいかない分、しっかりと基礎を固める時間が十分にあるのです。

受験について必要な能力を考える【4】に続く

大倉山藍田学舎 学長 小野修一郎

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