【とにかく子どもの面倒をよく見る、大倉山藍田学舎学長からのメッセージ】『受験を目前にして今何ができるのか? ③ 』

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『受験を目前にして今何ができるのか? ① 』

『受験を目前にして今何ができるのか? ② 』

「見直しのタイミングが重要なポイント」

入試戦略の大原則として、志望校に合格する事が最大の目標となるわけですから、入試で合格最低点以上を得点することが最大のテーマになります。
つまり、現在の学力と合格最低点の差を埋める作業がこの時期からの受験勉強ということになります。

つまり受験に勝つための入試戦略とは、現在地とゴールを結ぶ直線を探す方法論となります。
大学受験の最終目的は志望校の合格、そして合格の条件は、入試において合格最低点以上を得点することです。
この理を以下の式にまとめ残された日々を有意義なものにしましょう。

①:『受験勉強』 =『望校合格最低点』 - 『現在の学力』
②:『現在の学力』=『入試科目出題全範囲』 - 『苦手分野』

ここで改めて今何をすべきかを6項目に分けて考えてみます。

①:志望校を決める。
いかなる戦略も、現在地とゴールがハッキリしないと立てられません。
受験においてゴールとはもちろん志望校合格です。まず第1~第3志望まで書き出してみましょう。
この書き出した志望校が入試戦略のベースとなります。

②:合格最低点を確認する。
志望校の過去問集等で合格最低点を確認しましょう。これを超えるのが最終目標です。
そして、過去問を研究し試験範囲や出題形式、試験科目、配点を確かめましょう。

③:得点プランを立てる。
どの科目からどれだけ得点して合格最低点をクリアするのか、得点プランを立てましょう。
自分の得意不得意や勉強の進み具合、過去問の難易度、第二志望校の試験科目等を考えて、現在地(現在の学力)とゴール(合格最低点)を結ぶのです。

④:To-Doリストを作る
現在地とゴールを結ぶ直線が見えたら、全科目について、それを埋める勉強を書き出しましょう。
参考書、問題集、過去問、模試、講習等々、やりたいことをとにかくリストに出してみること。
ここで、入試までにやるべき勉強の全体像が明らかになるはずです。

⑤:スケジュールを立てる
To-Doリストの内容をカレンダーに割り振り、やりたいことが多すぎてやり切れそうにない場合は、得点プランから練り直すことです。

⑥:進行状況を確認する
受験日までの残された時間で立てたスケジュールから毎日の勉強内容を導き出したら、あとはやるだけです。
といっても、つねに進行状況を確認して、必要に応じてTo-Doリストやスケジュールを更新しましょう。

以上の6項目+悪習慣の改革を軸に残された日々を大切にして欲しいと思います。
そして効率的な取捨選択が入試戦略の鍵となることを意識しましょう。

「学問に王道なし」

あるとき数学を学んでいたエジプト王プトレマイオスは、師である数学者ユークリッドにこう尋ねました。
「もっと簡単にわかるようにならないものか」
ユークリッドはこう答えました。
「学問に王道なし」

簡単に学問を修める方法はないのです。
でも、たとえば理系と文系の学部を併願すると試験科目が増えて負担が増すように、勉強内容を精査して効率化することはできるはずです。
これを徹底して行おうというのがここでいう入試戦略です。
そもそも高校で習う学習範囲をすべて理解・記憶できる人には戦略なんて必要ありません。
いつでも満点が取れるからです。
でも、時間も能力も限られているのであれば、当然勉強する内容を絞らなければなりません。

では、どうしたら効率的にその取捨選択ができるのでしょうか?
志望校と自分を見つめて受験勉強を見通すことが必要になってきます。
中国は戦国時代の兵法書『孫子』の謀攻編にはこうあるのです。
「彼を知り己を知れば百戦殆(あやう)からず」。

また、先輩達のこんな話をしばしば耳にします。
「得意科目に集中しすぎて他の科目の勉強が不十分だった」
「基礎固めを疎かにして実力がつかなかった」
「参考書に時間をかけすぎて問題演習が足りなかった」
「時間がなくて志望校対策ができなかった」
厳しいことを言えば、要するに「見通しが甘かった」ということです。
こうした失敗を防ぐために必要なのが、彼を知り己を知ることです。
大学受験であれば、上述してきた志望校の合格最低点と現在の学力を知ることなのです。

次回「受験を目前にして今何ができるのか? ④」に続く

大倉山藍田学舎 小野修一郎