小さな塾からオリンピックへ

・宮﨑久選手 プロフィール

宮﨑 久(みやざき ひさし、1981年3月19日生まれ)は、日本の陸上競技およびボブスレー選手です。専門種目は100mと200mの短距離走で、長崎県南串山町(現:雲仙市)出身です。彼はパリ世界陸上競技選手権およびソチオリンピックのボブスレー競技において日本代表を務めた経歴を持っています。

初期の経歴

宮﨑選手は南串中学校を卒業後、福岡県立八女工業高等学校に進学。高校2年生のときに100mで10秒28という学年別歴代最高記録を樹立しました。しかし、高校3年時のインターハイ予選で負傷し、個人種目での出場を断念。チームメイトの支えで4×100mリレーに出場するも、決勝では肉離れが再発し、優勝を逃しました。

大学時代と国際デビュー

1999年に東海大学に進学。大学ではなかなか結果を残せない時期が続きましたが、2002年に関東インカレ200mで初の個人タイトルを獲得。同年の日本選手権では200mで優勝しました。翌2003年にはパリ世界陸上選手権に日本代表として出場し、4×100mリレーで第6位入賞という快挙を成し遂げました。

低迷期と復活

パリ世界陸上後、成績が低迷していたものの、指導者としての活動を通じて新たなモチベーションを得ました。2009年、大倉山藍田学舎に所属し、日本の陸上界の頂点を再び目指す決意を固めました。

2010年以降、宮﨑選手は復調し、日本陸上選手権や全日本実業団対抗陸上選手権大会などで次々と入賞を果たしました。特に2010年の日本選手権では100mで8年ぶりの決勝進出を果たし、自己最高位の第4位に入賞しました。

2011年:代表復帰への挑戦

2011年、宮﨑選手は再び日本代表復帰を目指しました。織田記念陸上や東日本実業団選手権で安定した成績を残し、日本選手権では決勝進出を果たしましたが、惜しくも上位入賞は逃しました。

2011年:代表復帰への挑戦

2011年、宮﨑選手は再び日本代表復帰を目指しました。織田記念陸上や東日本実業団選手権で安定した成績を残し、日本選手権では決勝進出を果たしましたが、惜しくも上位入賞は逃しました。

『陸上競技』から『氷上のF1ボブスレー』への転身

2011年から2013年にかけて、宮﨑 久選手は陸上競技会の日本第一線で活躍を続けていました。しかし、日本代表としての復帰は果たせず、競技生活において厳しい局面が続いていました。そんな中、2013年シーズンの半ばに転機が訪れました。

宮﨑選手は、ボブスレーの日本代表セレクションに参加するという新たな挑戦を決断します。短距離陸上で培った爆発的なスタート力やスピードが評価され、セレクションを突破。その後、2014年に開催されたソチオリンピックのボブスレー競技において、日本代表に選出されました。

宮﨑選手は国際舞台で日の丸を背負い、再び世界に挑む機会を得ました。この転身は、アスリートとしての柔軟性と情熱を示すものであり、彼の競技人生における輝かしいキャリアの一つとなりました。

現在

宮﨑 久選手は現在、指導者として後輩の育成に力を入れています。その経験と情熱は、次世代の選手たちにとって大きな財産となっています。

・2008年〜2014年 戦績

大倉山藍田学舎所属時 宮﨑 久 選手成績

2009年度

第64回神奈川陸上選手権大会(7月・平塚)

  • 100m 優勝:10.32 (+2.1)
  • 200m 優勝:20.98 (+2.6)

第82回関東陸上競技選手権大会(8月・千葉)

  • 100m 優勝:10.47 (0.0)

第57回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会(9月・岡山)

  • 100m 準決勝:10.74 (-1.1)

群馬リレーカーニバル・日本GPシリーズ最終戦(10月・群馬)

  • 200m 決勝6位:21.44 (+2.9)

第28回浜松中日カーニバル招待陸上競技大会(11月・静岡)

  • 100m 第一レース:10.79 (+0.6)
  • 100m 第二レース:10.79 (+0.1)

2010年度

野田記録会(4月・千葉)

  • 100m:10.48
  • 200m:21.39

第52回東日本実業団陸上競技選手権大会(5月・埼玉)

  • 100m 決勝3位:10.46 (-1.0)
  • 200m 決勝2位:21.18 (-0.3)

第94回日本陸上競技選手権大会(6月・香川)

  • 100m 決勝4位:10.48 (±0.0)

第65回神奈川陸上選手権大会(7月・神奈川)

  • 100m 決勝6位:10.54 (+1.3)

国民体育大会(10月・千葉)

  • 100m 決勝6位:10.54 (+1.3)

2011年度

第45回織田幹雄記念国際陸上競技大会(4月・広島)

  • 100m B決勝4位:10.38 (+2.8)

第96回日本陸上競技選手権大会(6月・埼玉)

  • 100m 決勝9位:10.64 (-0.5)

第66回神奈川陸上競技選手権大会(7月・神奈川)

  • 100m 決勝2位:10.54 (+1.3)
  • 200m 優勝:21.93 (-4.6)

2013年度

水戸招待陸上(5月・茨城)

  • 100m 優勝:10.68 (+0.9)

第68回神奈川陸上競技選手権大会(6月・神奈川)

  • 100m 決勝8位:10.89 (+1.7)

第48回全日本ボブスレー・スケルトン選手権大会(12月・長野)

  • 男子2人乗り:優勝(1:47.36)
  • 男子4人乗り:優勝(1:45.22)

2014年度

第22回冬季競技大会(ソチ五輪) ボブスレー

4人乗り(2月22~23日):総合26位

2人乗り(2月16~17日):総合28位